2005年08月23日

今までのまとめ

残念ながら昨年(2004年)の暮れで、(会社共々)私のPLC体験は終わりました。
そこで今まで述べてきたPLCについて、まとめておきましょう。

1)昭和50年代、初めてプログラムストア(PROGRAM STORE)形のコントローラ、
  安川電機製PLC「メモコン−SC]にてシーケンス制御を体験。
  鉄鋼会社内で機器の制御に於いて、いろいろな苦労を重ねた。
  投稿記事・・・2005/4/7〜2005/4/25

2)会社を移ってから制御盤の設計製作と共に、オムロンや三菱電機、日立等の
  PLCを体験。
  数多くの経験を積みながら、それぞれの製品の特徴を学んだ。
  なかでも日立製PLC(H-2000)の便利な機能を習得。
  投稿記事・・・2005/4/29〜2005/5/17

3)昨年まで勤めていた会社にて、多くの制御盤を設計しながら、また新たな
  PLCを体験。
  特に蒸気タービン関連の制御で、三菱電機製をメインに大小数種類のPLCを体験。
  またいろいろな現場で、PLCの便利な使い方や応用等を習得。
  投稿記事・・・2005/5/24〜2005/8/9
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2005年08月09日

新しいタイプのPLC

近年は、PLCも様々な機能が付加されてきています。それに伴って、いつもと違う部署から開発されたりしています。

1年前のこと、例の蒸気タービン関係で新しいタイプのPLCを体験しました。
メーカは日立製作所です。これまでの日立製のPLCは産業機器分野からのものが多かったのですが、今度のは情報部門から開発されたものでした。
S10miniというPLCで、コンパクトタイプのものでした。処理速度が速かったと思います。
ラダープログラムの上では、特に目立った機能はありませんでした。一部今までと違うラダーの組み方があり(OR回路)、戸惑うこともありましたが、慣れてしまえば問題はありませんでした。逆にもっと機能が欲しいくらいでした。

一つ注文を付けるなら、新しいタイプの製品を開発されるのは構いませんが、その為にプログラミングソフトも必要となり、旧製品との互換性が損なわれるのは残念ですね。明らかな目的意識の違いがあると言われればそれまでですが。
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2005年07月26日

コンベア上ワークのゴミ対策

前回の設備で、もう一度塗装コンベアのことで苦労した点を述べます。

この設備のメインはワークの塗装工程なのですが、業者共々一番苦労したのがワークのゴミ対策でした。
クリーンな場所からワークを流していくのですが、どうしても塗装する前に、ワークに気付かないようなゴミが付着していて、製品になりませんでした。
そこで、塗装する前にワークのゴミを取除く為、塗装コンベア上に除電装置を設けたのですが、この装置を十分に活かすのに苦労しました。
まずは除電装置前でのワーク確認用のセンサーの取付から始まって、除電装置の動作タイミングの取り方へと苦労が続きました。
塗装コンベアはインバータ駆動されていましたので、搬送スピードの調整は出来るようになっていました。
問題はタイミングです。ワーク検出部から除電装置までは距離がありましたので、その間次々とワークが流れてきますから、検出したことをある程度メモリしておかなければなりませんでした。
ワーク検出の回数をPLC内のカウンターで記憶させ、動作のタイミングにはPLC内のタイマーとハードタイマーの両方で処理しました。ハードタイマーはコンベアの速度を変えた場合の対策用に設けたのです。

このようにして、重要な役目をPLCの活用で果たせたのは大きな経験でした。
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2005年07月19日

長押し指令の効用

前回の設備で、コンベア制御において、ワーク検出時に思わぬ事態が発止したことを述べます。

それは、塗装コンベアに流す前の搬入コンベア上で起こったことでした。まず簡単に設備を説明しましょう。
搬入コンベアの運転は、最初だけ押し釦操作にて行います。それから搬入コンベアの入側からワークを載せていき、コンベア上のワークが出側に達しますと、そこに取付けてある光電スイッチの検出により、コンベアは自動停止するのです。
次にコンベア上からワークを取去りますと、コンベアは自動的に再起動することになります。
以上のことは、制御盤内のPLCにてコントロールしていました。

問題が発生したのは、出側のコンベア上にワークがないのに、コンベアが運転しなくなったのです。押し釦を操作しても出来ませんでした。
原因は出側の光電スイッチが、ワークではなく、コンベアの横方向にあるシャフトを検出していたのです。もちろん光電スイッチの感度調整や取付位置の工夫を施しましたが、どうにもなりませんでした。
そのシャフトは、ある程度の間隔をおいて取付けられていた為、最初の頃は気付きませんでした。
自分が作成した制御にはまってしまったのですが、そこで考えたのが押し釦SWの長押し指令による対策でした。ワーク検出でない時の一時的なバイパス指令として、それが役に立ったのです。
作業員にもそのことは紙面に記して納得してもらい、事なきを得ました。
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2005年07月12日

コンベア上ワーク検出制御

これも2年半前に経験したことですが、あるコンベア上のワーク検出に関する制御について述べます。

場所は大阪府池田市。とある会社で、ノートパソコンの筐体の一部を塗装するライン設備を受け持った時の事です。
コンベア上に載っている塗装されたワークが搬出されてくる場所で、ワークが一定間隔以上空いた場合、次に検出した時に作業員に知らせる為にホーンを鳴動する制御を要求されました。
塗装ラインのコンベアは止めることが出来ませんでしたので、ただワークの検出だけでの制御となりました。ワーク検出の為のセンサーは透過型の光電スイッチが一組あるだけでした。
最初は、カウンター回路をPLC(FXシーケンサ)のプログラムで作成して、ワークの検出回数と時間を考慮して制御しましたが、どうもムラが出てしまいうまくいきませんでした。
そこで、客先が要求している間隔を時間に固定し、その時間内でのワーク検出の有無にて判断することに切替えました。
1回目のワーク検出時同時にタイマーを働かせておいて、次の検出時その時間内であればタイマーをキャンセルし、時間が過ぎていればワーク検出のメモリ回路によってホーンを鳴動する方法を取りました。
もう少し具体的に述べますと、ワーク検出メモリパルスのON、OFF指令を、タイマー動作回路の可否で判断するプログラムを作成して行ったのです。

また、こういうワーク検出にはセンサーのチャタリング防止も考慮しないといけませんので、かなり細かい部分にタイマーを多用しなければなりません。こういう場合は、やはりPLCの活用が大いに役に立ちますね。
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2005年07月06日

繰返し行程の苦労

今から2年半前、徳島市のし尿処理施設で苦労した経験を述べます。

衛生車から運び込まれたし尿の中から、砂や石ころ等の関係ない物を除去する為に、バルブ等の繰返し行程がとても複雑な仕組みになっている装置を制御した時のことです。
まず、大まかには「沈砂除去」と「沈砂洗浄」とに分かれていて、「沈砂除去」には二つのバルブ作動行程が繰返され、さらにその二つの行程をまとめてまた繰返すという、目の回るような内容でした。
「沈砂除去」の二つのバルブ作動行程は、各々の電子カウンタで行程回数をセットし、二つの行程をまとめてさらに繰返す行程の回数は、セレクトスイッチで選択する仕組みになっていました。
当然、その為の操作盤にはPLC(FX1Nシーケンサ)を組込んで、各機器共々制御致しました。
実際試験してみると、打合せにはなかった事がいろいろ発生し、その都度現場で改良を行うことになったのですが、結果的に大切だったことは、きちんとしたフローチャートの作成でした。
細かいことはPLC内で処理するとして、行程処理で大切なマスターとなるライン(母線)をしっかり把握しなければ、後でとんでもない方向に走ってしまいます。
私もこの制御で、行程のマスターとなる指令をうまく処理出来ず、何回もやり直しを行い、客先に心配掛けてしまいました。

プログラム的にはあまり複雑なやり方を避けて、電子カウンタの入出力指令のタイミングや、PLC内のデータレジスタの内容チェックに重点を置きながら処理しました。
結構<SET>・<RESET>やパルス指令を多用して、行程処理を纏め上げました。
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2005年06月30日

サイクル運転はPLCにて

前回述べました案件にて、機器の中で、一部ポンプ及びブロワのサイクル運転が要求されていました。

通常2台の交互運転の場合は、交互リレーを応用したり、リレーにてフリップフロップ回路を構成したりして対応していると思います。
しかし、機器が3台以上になりますと、客先の要求にもよりますが、かなり複雑な回路構成になります。昔はステッピングリレーを応用する方法もありましたが、今ではやはりPLCに頼る傾向にあるようですね。(ある制御機器メーカの話から)

私が前記の案件で経験したのは、計3台の機器の内、各機器1台によるサイクル運転及び2台1組によるサイクル運転でした。また、1台と2台1組の分け方は、切替SWの選択によりました。
1台によるサイクル運転はすべて「自動」モードの場合で、もし仮に1台が「自動」でない場合は、残りの2台にて交互運転を行うのです。もし運転している機器が故障した時は、次の機器が運転に入ることになります。
2台1組によるサイクル運転では、機器の組合せを仮にNo.1,2、No.2,3、No.3,1としてサイクル運転させます。もし運転している機器が故障した時は、残りの2台が運転に入るのです。
運転条件や組合せ等が複雑になってきますと、やはりPLCを使用した方が、後々問題が少なくて済みそうです。

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2005年06月27日

簡易PCリンクの活用

3年程前、高知県南国市に、農業集落排水事業の設備として納めた件について述べます。

主体になったのは、動力制御盤1〜4の4面と計装盤1面を合体した盤でした。
各動力制御盤からの故障信号などを計装盤に集め、重要な信号に関しましては、電話回線を通して外部へ伝送する、という内容でした。
ここで、信号の伝達方法として役に立ったのが、PLC同士によるリンクの活用でした。単純にハードだけの信号にすると、もう1面端子盤が増える構想となる為、PLCを活用して配線の省力化を考えたのです。
構成的には、動力制御盤1・2、動力制御盤3・4、計装盤の3グループに分け、それぞれにPLC(FXシーケンサ)を配置して、簡易的なリンクを設定したのです。計装盤のPLCをマスター局とし、あとの二つのPLCをローカル局としました。
また、計装盤にはマスター局のPLCからの信号を伝送装置に受け、そこから外部へ伝送するようになっていました。
各PLCにはRS−485通信用ボードを取付けて、ツイストペアケーブルで繋ぎこめば、それでハード的には済んでしまいます。
後は、ラダープログラム内で、リンクに関するパラメータ設定を施して(ほとんどマスター局)、通常のラダーを組んで終わりです。
注意する点としましては、リンク間で使用する各デバイスの設定を間違わないように気を付ける事ですね。他のデバイスと一緒にしない様に心掛けることです。(マニュアルを良く読んで下さい)

単純にハードだけで考えていたら、盤を1面増やすことになり、設置場所や費用の面で揉めていたことでしょう。簡易PCリンクは本当に役に立ちました。
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2005年06月22日

狭い設置場所に苦労した制御盤

数年前、広島市のある農業集落地域で、設置面積がとても狭い場所に、マンホールポンプの屋外制御盤を納入した経験があります。

周りが民家が立ち並んでいて、景観上の問題から、制御盤の設置面積はなんと縦横50cmしかない狭い場所に限られたのです。当然そういう条件付ですと、盤の高さが2mを越え、盤内は四方に部品が取付く構造になりました。
制御機器としましては、三菱電機製のPLC(FX1N)とタッチパネル(F940GOT)をメインにして構成しました。部品点数が限られると、こういう組合せがやはり主流になるのでしょうか。
タッチパネルを本格的に採用したのは、これが初めてでした。特別なプログラムも必要とせず、PLCのアドレスをそのまま割振れば、意外と簡単にシステム構成が出来上がりました。ただ、作画に於いてはセンスの問題がありますので、一概には、簡単にとは言えない部分もありますが。

また、こういった構成で一番大切なことは、ユーザーに対するマニュアル書の作り方です。いくらハード面で頑張っても、後のアフターケア的なものがしっかりしていないと、認めて貰えないことも出てきます。私が一番心配した点もそのことでしたので、取扱説明書等には気を使ったものです。

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2005年06月18日

初めての海外製PLC

私は国内のPLCは様々のメーカを使用してきましたが、海外製のPLCも1社だけ経験はあります。

今から10年近く前、例の蒸気タービン起動盤にて、AB社(ALLEN-BRADLEY)のPLCを初めて使用しました。向け先は台湾の台北市でした。
電源部とプロセッサー(PROCESSOR)部がひとつのモジュールとなっているPLCで、全体的にはひとつのケースに、それぞれのモジュールを組込んだ構成のものでした。一見すると、日本製に比べて外形が大きく感じられ、古めかしい印象だったのですが、その代わりがっちりした構成で、重厚な趣がありました。何でも、モデルのスタイルはそのままで、中身の仕様を変えているとのこと。
一度広島市内で講習を受けた後、プログラムの製作にかかりました。印象としましては、日立製のPLCとどこか似通っている点がありました。ラダープログラムの製作は、使用したパソコンを含めすべて英語版でしたので、使い慣れるまで違和感がありました。
同様のPLCを使用した案件は、その後台湾の台中市郊外で2件続きました。

AB社製のPLCの特徴としましては、スキャン時間が一定しているとのことですが、私はこのことを全然知りませんでした。あるガスタービンメーカから初めて聞いたのです。そのメーカが話すには、国内のものはプログラムの量によってスキャン時間が異なる為、ガスタービンの制御には不向きだとのこと。あえてAB社製を採用しているとのことでした。
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2005年06月14日

重装備だったPLC−その2

もうひとつのシステムは、ハードウェア的にCPU及び電源系統を2重化したものでした。

使用したのは三菱電機製のPLCで、CPUユニット(Q4ARCPU)を中心にしたCPU2重化システムです。
1台のCPUベースに、CPUユニットや電源モジュール及びシステムコントローラを2個づつ配置したもので、さらに4台の増設ベースには、電源モジュール2個づつ、入出力モジュール計19個、アナログモジュール計6個、MODBUSモジュール1個を備えたシステム構成でした。

これも前回同様、インド向けのタービン制御盤に使用しました。MODBUSモジュールだけが、国内では使用されない仕様のもの(AJ71UC24-S2)でしたので、入荷までに手間取りました。
プログラムは、機器の制御はほんの一部で、ほとんどがアナンシェータ回路とアナログの処理の為に作成しました。
但し、アナンシェータの仕様が変わっていましたから、意外とてこずりました。第1警報と第2警報とを区別する為、フリッカ表示を変えなければならなく、全部で重軽故障あわせて40個以上ありましたので、プログラムが複雑になりました。この対策としましては、PLCの1スキャンをうまく利用してプログラムしました。

国内のタービン盤では、もっと制御関連のプログラムが複雑になるのですが、海外向けということもあり、シンプルな内容でした。しかしながら、前回同様ハードウェア的には随分費用を掛けた構成で、インドの人の感覚が理解できない点も印象に残りました。
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2005年06月11日

重装備だったPLC−その1

蒸気タービン関係の制御盤にて、インド向けだったと思いますが、とにかく贅沢な装備のPLCを使用した経験があります。

ひとつは、三菱製のPLC(Aシリーズ)でしたが、メイン(MASTER)と予備(STAND-BY)の2組のPLCを備えたものです。その2組のPLCの構成はまったく同じものでした。
つまり、普段はメインのPLCが動作していて、何かPLC上のトラブルが発生した場合に、予備のPLCに自動的に切替わる方式だったのです。切り替えはプログラムにて行わなければなりませんでした。
最初この構成を知らされた時は、本当にやるのかと疑ったものです。何もかもが二重構成でしたので、それに掛かる費用の面からも大変でした。ひとつの制御盤に2組のPLCを配置し、当然同じ配線もしなければなりません。もちろん、プログラムも二つ必要です。但し、プログラムはほぼ同じものですので、それの苦労は少なかったと思います。(切替部分のプログラムに違いがあるだけです)
贅沢だなと思うのは、構成面だけではなく、常時は使用していない予備のPLC側も、常に電源が入っていなければならないこともあります。
このシステムの試運転も苦労はありましたが、何とか出荷出来た折には、胸をなでおろしたものです。
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2005年06月09日

指令信号のパルス化の有効性

前回述べました東京都墨田区の清掃工場で、一つだけ忘れていたことがありましたので、ここに追記します。

ある発電機盤の担当者の方が、遠方からの遮断器投入信号を受けているのに、動作しないので困っている様子でした。私はその担当者と一緒になって、PLC(H-2002)のラダープログラムを調べてあげました。
遮断器投入信号は、遠方からのパルス化された信号を、3回カウントすることによって受け付ける仕組みになっていました。そのプログラムには、特におかしなところは見当たりませんでしたので、もう一度遠方から信号を入れてもらったところ、カウントは1回だけで終っていました。すぐに、これは遠方側がおかしいのではと思って調べましたところ、案の定投入信号のプログラムにミスがあり、1回だけの信号しか発生しないようになっていました。

この事例のように、遠方からの指令で極めて重要な信号を扱う場合は、パルス化にして誤作動を防止するのも一つの方法だと思います。よく1回限りの信号でもって、インターロックを組んだり、時限をコントロールしたりしていますが、上の例のように、発生する側の信号を変えて、それを確実に受けるやり方を考慮してみてはいかがでしょうか。
posted by akira at 09:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 体験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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